【あおもりびと発見!】お米の消費文化を変えるPEBORAの挑戦!
(株)PEBORA企画営業担当:川村航人さん(三沢市出身)
お米を手に取りやすいサイズに
2016年にグッドデザイン賞を受賞したペボラ(ペットボトルライス)。お米の消費行動を大きく変えたこの商品の開発やデザインに携わった㈱PEBORAの企画営業担当の川村航人さん(三沢市出身、八戸市在住)に話を伺いました。
三沢市出身の川村さんは、関東の大学に進学し音楽や映像関係の仕事をしていました。その在学中に家族で㈱PEBORAの設立の話が持ち上がったそうです。
もともと、川村さん一家は㈱川長という会社でお米の卸売業を営んでいます。そして、昔に比べお米が売れなくなってきており、特に若い世代のお米の消費が低下している状況を身近に感じていました。
お米の販売や消費を促進するために何かできないかと模索していく中で、販売単位の常識を変えるペボラ(ペットボトルライス)のアイディアが生まれました。1人暮らしの若者はなかなか消費し切ることが難しい5kgの袋売りだったお米を2合単位の食べ切りサイズにしたことで、お米を手に取りやすく身近な存在にしました。
全国からお米を取り寄せるためのネットワークはすでに㈱川長で出来上がっていたため、全国各地のお米のペボラを主力商品とした小売業専門の㈱PEBORAの構想が膨らんでいきました。
そんな中、若い世代の消費を促すためデザインの重要性に着目していた川村さんは、ペボラのデザインにこれまでの経験を活かすことが出来ると思い、会社設立のタイミングで大学を中退しUターンを決意しました。
現在は、商品やパンフレットのデザインや企画・営業に携わっている川村さんは、自身のスキルを存分に発揮でき、アウトプットできる環境のある現在の仕事にやりがいを感じ、「東京でやっていたことが青森でも出来る」ことを体感しているそうです。
日本の米文化を変える
ペボラのデザインを担当した川村さんは、カラーバリエーションに富んだ包装にし、ワインセラーからヒントを得た棚にペボラを並べました。
「ケーキ屋で今日は何のケーキを食べようか選ぶ時のワクワク感を持ってほしい」という思いが見事に表現されており、これまでのお米を買う感覚と全く違い、買うという行為に選ぶ楽しさがプラスされました。
また、若い世代に持たれているお米=炭水化物=太るというイメージを変えていくために、「ごはんで内側からキレイに」をコンセプトに玄米や五穀米等をブレンドした女性向けの商品を新たに発売しました。
「ペボラでお米を身近なものにし、新しい商品でお米のイメージを変え、日本人の米文化を変えていきたい」と川村さんは意気込みます。
お米のテーマパーク構想
当時、開発中であったペボラの全国展開を検討している中で、消費者の生の意見・感想を聞くためのアンテナショップを開く構想が出来上がったそうです。
そして、食事以外でも常に人が訪れ賑わうような「お米のテーマパーク」を作りたいという思いがプラスされ、現在のKOMEKUUTO八戸店が誕生しました。
外観・内装について、何度も建築士と話し合いかたちにしていったこだわりの建物は、お米屋さんという印象を感じないおしゃれな出来栄えで、米文化を変えたいという思いが具現化されているようでした。
店内に入ってまず目を引くのがカラフルでバラエティに富んだペボラの商品棚です。
全国各地の特徴ある様々なお米が、川村さんがデザインしたペットボトルに入って並んでおり、選ぶときにワクワクしてしまいます。米ぬかを使ったふりかけなどのオリジナル商品をはじめ、お弁当グッズやキッチン用品なども多数取り揃えているセレクトショップです。
その奥に日替わりで全国各地のお米を使った様々なメニューがあるイートインスペースがあります。取材した際には、女性のお客さんでいっぱいになっていました。
2階には、からだを動かしてご飯をよりおいしく食べてもらえるようダンススタジオ「Studio5Malu2」があります。イートインスペースとダンススタジオが併設されているお店は珍しく、県内外から度々取材依頼があるそうです。
「Studio5Malu2」では、毎日ダンス教室やワークショップが開かれています。
からだを動かし、ご飯をおいしく食べる。まさに「お米のテーマパーク」のようでした。
日本の主食のお米を海外へ
川村さんは、少子化が進んでいる日本では将来的に外国人の労働者が増えていくと考えています。今から日本人の主食のお米を世界に発信し魅力を伝えていくため、海外へペボラをどんどん発信する準備を進めているとのことだそうです。
川村さんは出身地の三沢市について「アメリカの文化と日本の文化が混在していて面白い」と語っていました。こうしたグローバルな視点は三沢市の環境で培ったものなのかもしれません。
ついに東京進出!!
そして、11月17日、ついに「KOMEKUUTO新宿丸井本館店」がオープンしました!
ギフト・お土産の専門店で、都会でもペボラが手に入るようになりました。
今後もどんどん成長していく㈱PEBORAに乞うご期待!
【問い合わせ先】
株式会社PEBORA(ペボラ)
住所:〒033−0000
青森県三沢市大字犬落瀬字古間木154−264
TEL:0176−27−1265
URL:http://pebora.jp
KOMEKUUTO八戸店・Studio 5MaLu2
住所:〒031−0011
青森県八戸市田向毘沙門前39−3(八戸市民病院すぐそば)
TEL:0178−51−6070
URL:http://www.komekuuto.jp
KOMEKUUTO新宿丸井本館店
住所:〒160−0022
東京都新宿区新宿3−30−13(新宿マルイ本館5F)
上北地域寺子屋【上北地域存在感UPプロジェクト】
(八森 裕介)