【あおもりフォト】004.息を呑む素晴らしさ!別世界のような八甲田山
2010年2月。その日私は青森市に用があり、旧金木町から青森市に向かっていた。
吹雪いているか、どんよりとした日が多い冬の津軽地方。
この日は近づくにつれ天気がよくなり、青森市に入ったあたりで八甲田山の方を見ると青空が見える。
これはいけそうだ!
急きょ予定をキャンセルし、八甲田山に向かう。
車に積んであるカメラと三脚を持って、八甲田ロープウェイに飛び乗った。
今は晴れていても、いつ雪が降り始めるかわからない。
はやる気持ちを抑えつつ、ロープウェイから見える景色を撮っていく。
山頂につくと素晴らしい景色が広がっていた。
いろんな雪山の山頂からの景色を見て来たが、ここまでの圧倒的なスケール感は他にはない。
残念ながら、あの素晴らしさを写真で表現しきれず、私の技量が足りないことが悔やまれる。
上の写真、左側に小さく人が写っている。その人と比較するとスケールがわかってもらえるかと思う
スノーモンスターと呼ばれ、まるで人のように見える樹氷。
山頂の樹氷は、一様に青森市街を向いている。
私にはその姿が、雪中行軍で亡くなった兵士たちが、見守ってくれているように思えてならなかった。
(写真家 伊藤圭)