あおもりのイベント

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【あおもりイベント@東京】2017/11/8(水)〜10(金)、供養の思いで刺した南部菱刺しの帯をお寺で展示

開催期間
2017年11月8日(水)〜10日(金)
開催時間
10:00〜17:00(最終日は16時)
場所・会場
寶鏡山 円光寺(台東区根岸3-11-4、JR鴬谷駅から徒歩4分)
入場料・参加費
無料
主催
円光寺
お問い合わせ先・その他

円光寺
TEL 03-3872-0762

八戸市在住の刺し子職人・天羽やよいさんの菱刺しの帯10本を展示する「菱・まんだら 南部おんな 創作の模様たち・讃歌」が、11月8日(水)から、東京都台東区の円光寺で開催されています。

菱刺しを始めて40年、11回目となる個展で、初めてお寺を会場に選んだ天羽さん。「衣服は麻に限られていた時代、家族に暖かいものを着せるために麻布を織り、針を持って刺し続け、多くの模様を残してくれた南部の名もない女性たちに感謝し、供養したいと思った」と、その理由を語ります。ご縁があり、思いに理解を示してくれた同寺では、展示が始まる前にご住職さんがお経をあげてくださったとのこと。

色鮮やかな糸を使った前掛けが良く知られる南部菱刺し。同じように色糸を用いて作品を作ってきた天羽さんは、阪神淡路大震災の後、一時、針を持てなくなりました。「布を補強し、防寒の用をなした昔の菱刺しは、命につながっていたと気付き、自分の仕事に確信が持てなくなった」

モノ作りについて根本から考え直す中で行き着いたのは、2〜300年前の貧しかった時代、織った麻布を浅葱(あさいぎ)色に染め、白い糸で横一線に模様を刺し続けるしかなかった女たちの姿でした。

そこで、色を分けて刺すことを止め、横一線の総刺しをしてみると、「ただただ針を進めていくうちに頭がからっぽになって、針と自分がひとつになるような感覚になった」と天羽さん。

むつ市出身の民俗学者・田中忠三郎氏(1933〜2013)がまとめた「南部つづれ菱刺し模様集」から模様を選んで刺すうちに湧き上がる思いがありました。「うめのはな」を創作したのはどんな女性で、なんという名前だったか。産んだ子は育ったか。逆縁の涙は流さなかったか。何才まで生きたか…。

「飢饉も多かった江戸時代から女性たちが作り、残してくれた模様のおかげで、自分はいま毎日針を持つ仕事をさせてもらっている。できるだけたくさんの模様を刺した帯を供えることで、先達を供養したかった」

会期中、本堂の須弥壇には200年ほど前に作られたとみられる古作のタッツケ(股引)と上着をお供えしており、「手に取って、昔の女性の細やかな仕事ぶりを見て欲しい」と言います。

 

自身が織った白や黒の布に、野葡萄や玉ねぎ、よもぎなどで手染めした糸で刺した10本の帯。1本ごとに、「菱 115種」「扇 11種」など同じ種類でいて大きさや形の違う模様が配置されていて、“見本帳”のよう。

模様は、刺した女たちの名前の代わり。だから、できるだけ多くの種類を入れたかったーー。名を刻むような思いで刺された200種類を越える模様が入った帯は、シンプルでモノトーンにも関わらず、どこか軽やかさが漂います。「できあがった帯に、華やかさや明るさを感じて驚きました。女性たちは刺すことで何か救われることがあったから、明るい感じが出るのでしょう」と天羽さんはにこやかに話していました。

会期中、天羽さんは会場にいらっしゃるとのこと。ぜひ、足を運び、お話を聞いてみてください。

※2017年10月末には、地元・八戸市で同様の展示会が開かれました

天羽さん 紹介ページ:http://www.umai-aomori.jp/db/main3.php5?class1=3&id=56

(編集部・小畑)

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